定例坐禅会【44回】

4月17日日曜日午前8時より、定例坐禅会を開催しました。ウサギさんがくっきり見えた満月の夜明けは、少しひんやりとした卯月曇り。本堂の気温はストーブに火を入れて15度でした。素足が心地良い時節になってきましたが、カメムシさんは踏まないように照顧脚下。今回も8時40分止静、5分間の小休止をはさみ9時35分まで、皆さん約50分間の坐禅を粛々と行じられました。坐禅前には諸行事のご案内とともに、昨年末のアンケートでご要望をいただいていた当寺の歴史について簡単にお話しさせていただきました。奇しくも4月17日は、観音信仰の息づく長林寺にとって特別な日。
ちょうど316年前の4月17日、高家旗本(こうけはたもと/江戸幕府の儀式や典礼を司る高官職)で越前守の六角広治(ろっかくひろはる高家六角家2代当主)によって、現在の観音堂に祀られている十一面千手観音菩薩坐像一体が寄進されたと伝わっています。ときは宝永3年(1706)、仏教に帰依したとされる5代将軍・徳川綱吉の治世晩年のこと。一説に、このとき16世住職・歩巌徹運(ほがんてつうん)和尚宛ての寄進状に記された「長林寺」が現寺号の初見と考えられています。旧寺号は「東林寺」。これまた坐禅後の茶話会では、その東林寺開創の地とされる常陸国の美味しい紅茶を菊地会長が淹れてくださいました。茨城県は大子町(だいごまち)特産の「夏摘み紅茶」です。
しばらくけがで休まれていた方も今回から無事復帰され、時節因縁と平和に感謝の坐禅会でした。〈副住 文央〉 ▷次回の開催予定は、6月19日(日)8時~です。

坐禅会メンバーのお一人が出演されるオカリナコンサートのご案内
ぜひ会場へ足をお運びください。

20220521ashikaga-ocarinaconcert